30代男性の転職で後悔しない進め方|辞める前に決めることと面接の答え方

30代男性の転職で後悔しない進め方|辞める前に決めることと面接の答え方

この記事について:男性専用の匿名掲示板OTOCOの編集部が、公開されている情報や読者の声をもとにまとめています。制度や金額などは執筆時点の情報です。最新の内容は各公式サイトでご確認ください。

この記事のポイント

  • 「今の不満」を裏返して「次に欲しいもの」に言い換えておくと、応募先選びで迷いにくくなる
  • 30代は「何ができるか」と「それを別の会社でも再現できるか」を見られる。経験は数字と動詞で棚卸しする
  • 体調に問題がなければ、辞めるのは内定をもらってから。焦りは条件交渉の一番の敵になる
  • 内定後は年収の内訳・試用期間・配属・転勤の有無を、口頭ではなく書面で確かめる

日曜の夜、十一時すぎ。明日の会議資料をざっと見返したあと、なんとなく転職サイトを開く。職種を入れて、年収を入れて、勤務地を入れて、また消して。気づけば日付が変わっていて、何ひとつ応募しないままアプリを閉じる——。

そういう夜が月に何度かある人は、たぶん少なくないはずです。今の会社が嫌でたまらないわけじゃない。でも、このまま十年いる自分を想像すると、ちょっと息が詰まる。30代の転職の悩みは、だいたいこの「中途半端な気持ち」から始まります。

同年代の友人から転職の相談を受ける機会が、ここ数年で明らかに増えました。話を聞いていて思うのは、あとから後悔している人の多くは「転職したこと」そのものより、「決め方」を悔やんでいるということです。勢いで辞めた、比べずに決めた、条件をちゃんと確かめなかった。どれも、少しの手間で防げたことばかりでした。

ここでは、動くかどうかの見極めから、在職中の進め方、面接でよく聞かれる質問への答え方、内定が出たあとに確かめることまでを順に話していきます。読み終わるころには、今週やることがひとつ決まっていると思います。

転職活動の進め方を5つの手順にした図。不満の言い換えから内定後の書面確認まで
転職活動の進め方を5つの手順にした図。不満の言い換えから内定後の書面確認まで

「なんとなく辞めたい」と「辞めたほうがいい」は別の話

最初に、少し耳の痛い話をさせてください。

転職したい気持ちを分解してみると、中身がほとんど「今の会社が嫌」だけで出来ていることがあります。上司と合わない。評価が低い。残業が多い。どれも本物の不満ですし、軽く扱うつもりはありません。ただ、それだけを理由に動くと、次の会社でも同じ種類の不満にぶつかりやすいんです。逃げる方向しか決まっていないので、どこに着いても「ここじゃなかった」と感じてしまう。

だからといって、不満を飲み込めと言いたいわけでもない。おすすめしたいのは、不満を裏返して「次に欲しいもの」に言い換えておくことです。これをやっておくと、求人を見るときの目線がはっきりしますし、あとで話す面接の答えにもそのまま使えます。

今の不満 裏返すと(次に欲しいもの) 応募先で確かめる方法
残業が多く、平日の夜に何もできない 平日の夜に自分の時間が残る働き方 面接で配属予定部署の繁忙期と普段の退社時間を聞く
頑張っても評価が上がらない 何をすれば評価されるかが見える環境 評価の基準、面談の頻度、昇給のタイミングを確認する
同じ仕事の繰り返しで成長している気がしない 任される範囲が広がっていく仕事 入社1年後にどんな仕事をしている人が多いか聞く
上司との相性が悪い 話し合いが成り立つ上司・チーム 選考で配属先の上司と話せる機会があるか確認する

ひとつ、表の最後の行について補足させてください。人間関係の不満は、実は転職よりも異動で解決することがあります。上司は数年で入れ替わることも多い。転職を大きな手術だとすれば、異動願いは湿布くらいのものです。湿布で治るなら、それに越したことはありません。社内で打てる手を打ったうえで、それでも気持ちが変わらないなら、そのときは堂々と外に目を向ければいいと思います。

30代の転職で、相手が本当に見ているもの

20代の採用では、伸びしろや素直さが評価されやすいと言われます。30代になると、見られ方が変わる。ざっくり言えば「この人は何ができるのか」と「それをうちの会社でも同じようにできるのか」の二つです。

後半の「同じようにできるのか」が、意外と見落とされがちです。前の会社でうまくいったのは、その会社の看板やお客さんとの長い付き合いのおかげかもしれない。採用する側はそこを冷静に見ています。だから、実績を語るときは「何をやったか」だけでなく「どういう考え方で、どう動いたか」まで話せると強い。やり方を説明できる人は、環境が変わっても同じことができそうだと思ってもらえるからです。

「35歳の壁」という言葉も、昔ほど絶対的なものではなくなってきた印象があります。とはいえ、年齢が上がるほど即戦力を求められる傾向は今も残っています。未経験の職種に挑むなら、まったくの畑違いに飛ぶより、今の経験が半分でも活きる「半歩ずらし」のほうが現実的です。営業から営業企画へ、現場の施工管理からメーカーの技術営業へ、といった動き方ですね。

経験の棚卸しは「数字」と「動詞」で書く

職務経歴書でよく見かけるのが、「営業として顧客との信頼関係構築に努めました」のような一文です。間違ってはいない。でも、読んだ人の頭に何も浮かびません。

書き換えるなら、たとえばこうです。

例:「既存顧客約40社を担当。解約が続いた時期に、解約理由を一社ずつヒアリングして提案資料を作り直し、翌期の継続率を改善しました。」

数字は例ですが、ポイントは二つ。担当していた規模がわかる数字と、自分が何をしたかがわかる動詞(ヒアリングした、作り直した)が入っていることです。「努めました」「貢献しました」は便利な言葉ですが、中身を隠してしまう。棚卸しの段階では、とにかく自分がやったことを動詞で書き出してみてください。小さな仕事でも、並べてみると案外まとまった強みが見えてきます。

辞めるのは、内定をもらってからでいい

これは個人的にかなり強く言いたいことです。体調に問題がないなら、会社は辞めずに転職活動を進めたほうがいい。

理由はシンプルで、収入が止まると人は焦るからです。貯金が減っていく通帳を見ながらの面接は、思った以上に心をすり減らします。「この会社、ちょっと引っかかるけど、もう決めてしまおう」という判断をしやすくなるし、年収の交渉でも強く出られない。転職活動は人によっては半年近くかかることもあるので、その間の生活を支える柱は残しておくのが安全です。

在職中の活動で一番の問題は時間です。平日の夜は書類と情報収集、面接は有休やオンラインを使う、という形で回している人が多い印象です。最近はオンラインの一次面接も珍しくないので、昼休みに会議室を借りて受ける、なんて人もいます。

転職エージェントについては、ここは賛否が分かれるところですが、僕は「使うけれど、頼り切らない」くらいがちょうどいいと考えています。求人の紹介や日程調整は本当に助かります。一方で、担当者にも事情があって、早く決まりそうな求人を勧めたくなることもある。2〜3社に登録して、言っていることを比べてみると、どの意見が自分に合っているかが見えやすくなります。

面接でよく聞かれる三つの質問、こう答える

面接の質問は会社によってさまざまですが、ほぼ必ず聞かれるものがあります。ここでは三つに絞って、答え方の例を出してみます。そのまま使うというより、自分の言葉に置き換える下敷きとして読んでください。

「転職を考えた理由は何ですか」

ここでやりがちなのが、不満をそのまま話してしまうパターンです。「残業が多くて」「評価制度に納得できなくて」。正直なのはいいことですが、そこで話が終わると、面接官は「うちでも不満があったら辞めるのかな」と考えてしまいます。

さっきの「裏返し」がここで効いてきます。

例:「今の職場では既存のお客様への対応が中心で、新しい提案に関わる機会がほとんどありません。これまでの顧客対応で身につけた、課題を聞き出す力を、新規の提案が中心の御社の営業で試したいと考えて、転職を決めました。」

不満(新しい提案に関われない)は隠していません。でも、話の重心が「次にやりたいこと」に置かれている。この違いは大きいです。

「なぜ当社なのですか」

求人票の言葉をなぞるだけだと、ほかの応募者と同じ答えになります。会社のサイトや採用ページ、ニュースなどで調べたことと、自分の経験をつなげるのがコツです。

例:「御社が中小企業向けのサービスに力を入れていると知り、関心を持ちました。私は今の会社で従業員数十人規模のお客様を多く担当してきたので、そうした会社が何に困っているかは、肌感覚で分かっているつもりです。その経験が一番活きる場所だと感じています。」

「最後に、何か質問はありますか」

逆質問は「特にありません」で終わらせるのがもったいない場面です。待遇の質問ばかりだと印象がよくないこともあるので、入社後の働き方が見える質問を一つ二つ用意しておくと安心です。

例:「中途で入社された方が、最初の3か月でつまずきやすいのはどんなところですか。」

この質問、相手の答えから職場の雰囲気がかなり伝わってきます。具体的に答えてくれる会社は、受け入れ体制を考えている会社であることが多い。逆に、言葉を濁されたら、それもひとつの情報です。

内定が出たら、喜ぶ前に紙で確かめる

内定の連絡はうれしいものです。その場で「ぜひお願いします」と言いたくなる気持ちもよくわかる。でも、ここで一呼吸おけるかどうかが、入社後の後悔を分けます。

確かめたいのは、労働条件通知書や雇用契約書に書かれている中身です。特に見落としやすいのが、年収の内訳。提示された金額に固定残業代が含まれているのか、賞与は業績次第なのか、によって、実際の手取りの感覚はだいぶ変わります。試用期間の長さと、その間の条件も見ておきたいところです。配属先や転勤の可能性も、面接で聞いた話と書面が一致しているか確認してください。

口頭で言われたことは、書面に書かれていなければ約束ではない。 少し冷たく聞こえるかもしれませんが、これは自分を守るための感覚です。気になる点があれば、内定承諾の前に人事担当者に質問して大丈夫です。まともな会社なら、それで印象が悪くなることはまずありません。

後悔しやすい決め方と納得しやすい決め方の比較。辞める時期や条件の確かめ方が違う
後悔しやすい決め方と納得しやすい決め方の比較。辞める時期や条件の確かめ方が違う

退職の伝え方も、ここで準備しておきます。申し出の時期は会社の就業規則で決まっていることが多いので、先に確認を。引き止めにあったら、まずはお世話になったことへの感謝を伝え、そのうえで気持ちは固まっていると落ち着いて話す。引き継ぎを丁寧にやり切れば、前の職場とも気持ちよく別れられます。業界が同じなら、どこかでまた顔を合わせることもありますから。

残るという結論も、ちゃんとした答えのひとつ

ここまで転職を前提に話してきましたが、ひとつ付け加えておきたいことがあります。転職活動をしてみた結果、今の会社に残ると決めるのも、立派な結論です。

外の求人を見て、面接で自分の経験を話してみると、自分の市場での立ち位置がなんとなくわかってきます。「意外と評価されるんだな」と思えれば、それだけで今の仕事への向き合い方が変わることがある。「思ったより厳しいな」と感じたなら、今の会社で何を身につけておくべきかが見えてくる。どちらに転んでも、得るものはあります。

逆に、一番もったいないのは、冒頭の日曜の夜をずっと繰り返すことだと思っています。考えるだけで動かない時間は、不満だけを少しずつ大きくしていくので。

焦らなくていい。でも、今夜は一行だけ書いて寝る

30代の転職は、20代のころより慎重になって当然です。家族がいる人もいれば、住宅ローンを考え始めた人もいる。慎重さは弱さではありません。

ただ、慎重さと先延ばしは別物です。今夜、転職サイトを閉じる前に、メモアプリに一行だけ書いてみてください。今いちばん嫌なことを一つ。そして、その横に「裏返すと何が欲しいのか」を一つ。それができたら、今週はもう十分前に進んでいます。

転職のことは、職場の人にはなかなか話せないものです。同じように迷っている男性は、思っている以上にたくさんいます。男性専用の匿名掲示板 OTOCO をのぞいてみると、ほかの人の迷い方を知るだけでも、少し気持ちが軽くなるかもしれません。

よくある質問

Q30代で未経験の職種に転職するのは無理ですか?
A

無理ではありません。ただ、即戦力を求められやすい年代なので、まったくの畑違いより、今の業界知識や職種経験が半分でも活きる「半歩ずらし」のほうが通りやすい傾向はあります。年収が一時的に下がる可能性も含めて考えておくと、後悔しにくくなります。

Q転職活動は会社を辞めてからのほうが集中できませんか?
A

時間は作りやすくなりますが、収入が止まると「早く決めなきゃ」という焦りが出て、条件を妥協しやすくなります。体調を崩しているなど事情がある場合は別として、基本は在職中に進めるほうが落ち着いて選べます。

Q転職エージェントは何社くらい使えばいいですか?
A

決まりはありませんが、2〜3社に登録して担当者を比べる人が多いです。紹介される求人や担当者の相性はかなり違うので、ひとつの意見だけで決めないほうが安心です。最終的に決めるのは自分、というスタンスは崩さないでください。

Q面接で転職理由を聞かれたら、正直に不満を話していいですか?
A

不満そのものを隠す必要はありませんが、そこで話を終わらせないのがコツです。「だから次はこういう仕事がしたい」まで続けると、前向きな理由として伝わります。前の職場の悪口に聞こえる言い方だけは避けてください。

Q退職を伝えたら強く引き止められました。どうすればいいですか?
A

まずはここまでの感謝を伝え、そのうえで気持ちは決まっていると落ち着いて繰り返すのが基本です。退職の申し出時期は就業規則で確認し、引き継ぎを丁寧に進めれば、話はこじれにくくなります。

この記事を書いた人

OTOCO編集部

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